面舵?取舵?
2020/09/30 15:44:11 センムのつぶやき
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久々のセンムのつぶやきです
最近、なんやかんやとドタバタで、ブログの更新が滞っておりました。
ネタはそこそこあるので、近いうちに書きましょう。
さて、久しぶりに小ネタを書いてみます。
船が登場するドラマなどでは
「面舵(おもかじ)いっぱーい」・・・・とか、船橋での操舵号令は「面舵」と「取舵」が使用されることが多いのですが、現在この操舵号令を使っているのは「海上自衛隊」「海上保安庁」など、極めて限られた船にのみ生き残っています。
一般的な商船の場合、「port(ポート)〇〇度(取舵の意味)」あるいは「Steer Board(スターボード)〇〇度(面舵の意味)」と使われています。
この「port」と「Steer Board」の由来や小話は次に譲るとして、今回は「面舵」と「取舵」の語源について語ってみましょう。
和船の羅針盤は十二支が基準
とまあ、この見出しで察しがつくと思いますが、進行方向を十二支の最初の干支「ねずみ」としたとき、右舷側が「卯」(う)、左舷側が「酉」(とり)となります。
右舷側は、「うかじ」→「うもかじ」→「おもかじ」と発音が訛り、現在の号令になったといわれています。
また、左舷側はそのまま「とりかじ」という号令です。
ただし、「おもかじ」に充てられている漢字が「面」を使っていることに関しては、一般的に船の上下(かみしも)は右舷が上位とされており、伝統的に船長室も右舷側にあることがほとんどで、そのため、船の「面」(つら)をあらわすため、面舵に「面」という文字を使っているという説もあるようです。